数回飲んで痛みは軽くなり、ほとんど気にならないほどだが、ハーブにそれほどの即効性はないはずだ。
最初から大したことではなかったのだろう。

一頃は30種類ほどのハーブを植えていた。
その後、薬用ハーブはプロが栽培したもののほうがいいのかもしれないと思ったので、今は半分くらいに減っている。
最近、やはり作物はなるべく自分の近くで採れたものがその人の栄養になるのだという話を聞いた。自分のところに届くまでのプロセスが多いほど、栄養は少なくなるのだとか。
たしかに昔から、身土不二という言葉がある。単に輸送に時間がかかって鮮度が落ちるというだけの話ではないらしい。
自分の畑で収穫してすぐ食べるのが一番だ。
野菜もハーブも、自分を育ててくれた人の役に立ちたいのだ。
そうして自分や家族のための薬草園を管理していた女性たちが、あるとき魔女にされてしまった....と、想像が遠くへ飛んでいく。
土地がなければベランダでも、鉢植えのハーブは育てられる。
パセリやタイムなど、料理用ハーブを少しばかり植えて、必用な時に摘んで使う。
そんな日常が、“自分自身の”暮らしになる。
真夏に咲くエキナセアやセントジョンズワート(冬場の鬱に効く)が、真冬に活躍することも、自然の素敵な采配だ。