フィンドホーンは、クルーニーとパークの2つのエリアに分かれている。どちらが好きかは人によって分かれる。
クルーニーが好きな私は、あまりパークのことを書いてこなかったけれど、もちろんパークにも重要な場所がたくさんある。
創設メンバーたちが住んでいたトレーラーハウスも、美しい庭の中で保存されている。

アイリーンを通して降りてくるガイダンスに従ってメンバーが行きついた先は、荒れた砂地でのトレーラー暮らしだった。
にもかかわらずガイダンスは、やがてこの地に大勢の人々がやってきて、愛による共同体を形成するだろうと告げていた。
フィンドホーンの創設は不思議な話に満ちている。
共同体が大きくなった後も、アイリーン・キャディは創設者として尊敬され大切にされていたが、カリスマ教祖のような立場になることはなかった。
ピラミッドの頂点に立って君臨するようなリーダーを置かないのが、フィンドホーンの方針なのだ。
新しい文明は、そのようになるだろう。ピラミッド型組織はもう要らない。
円環上の任意のどの点もその時々の起点になり得るように、誰もがリーダーであり、誰もリーダーではない。そして文字通りの円の中心(コンパスの針が置かれる位置)は、人間が立つ場所ではない気がする。
そこはアイリーンがガイダンスを受けた神(この名に抵抗があれば、宇宙でも何でも)や、ドロシーがコンタクトした自然のディーバたちなど、それなくしては人間であることが成り立たない、大いなるものの場所なのだと思う。