2018年05月17日

ヒュラスとニンフたち

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスの「ヒュラスとニンフたち」

この絵のことを知ったのは、ルーシー・M・ボストンの
「リビイが見た木の妖精」(原題:NOTHING SAID)という
短編の中だった。

少女リビイは、学期休みを過ごすことになった田園の家で、
壁にかかっていたこの絵を気に入った。
家主のジューリアさんが、絵はギリシャ神話を題材にした
ものだと話して聞かせる。

 ヒュラスという少年が遠くの泉に水くみにやってくる。
 水底にいたニンフたちは、少年の美しい顔を見て
 彼を自分たちのものにしたくなり、
 水面に上がってきて彼を囲み、その心を誘う。
 ヒュラスがかがんで水に近づくと、ニンフたちは、
 ヒュラスを水の中に引きこんでしまった....

私が物語を読んだ時には、この絵のことを知らず、想像する
だけだったが、しばらくして書店でウォーターハウスの画集を見つけた。
ラファエル前派の画家で、神話などを題材にした美しい絵を多く描いている。

どんな絵かわかったので、物語の情景もリアリティを増した。
「リビイ…」の物語の田園地方は、この世界と他の世界との壁が
とても薄くなっている場所のように見える。
田園の自然と、少女のやわらかな感性と、木の妖精と....

しばらくのあいだ、この本だけを読んでいたいと思ったほど
美しい物語だったが、更に驚いたのは別のことだった.....(続く

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posted by Sachiko at 22:15 | Comment(0) | アート