暑さも落ち着いてきて気がつけば、枯れたように見えた株元から新しい葉が育っている。
〈デルフィニウム〉

〈オリエンタルポピー〉

ジギタリスのこぼれ種から生えた芽も大きくなってきて、幾つかは雪の下で越冬できるだろう。

地軸が絶妙に傾いているおかげて、地球には季節がある。
けれど四季がすべてそろっている地域はそう多くはなく、温帯から亜寒帯の一部だけだ。(個人的には、雪が積もらない地方の冬は冬と認めがたい。)
四季の移り変わりの中で、いのちが廻っていく様子を見ることができるのは貴重なことだ。
おなじみのウラギンスジヒョウモンは今年も姿を見せてくれたが、今回はうまく写真が撮れなかった。

毎年やってくる蝶も、去年と同じ個体ではない。
ウラギンスジヒョウモンの食草はスミレ科なので、ひょっとしたら家の裏にあるスミレの下で越冬しているのかもしれない。
いのちあるものは、変容しながら自然界の時空を廻る。
小さな新芽も昆虫も、その壮大な美しさの一部を担っている。