2021年06月12日

スナフキンの時間

「いつもやさしく愛想よくなんてやってられないよ。理由はかんたん。時間がないんだ。」(『ムーミン谷の仲間たち』より)

スナフキンのこのセリフ、『ムーミン谷の仲間たち』のどこかにあるはずなのだけれど、見つからなかった。
前々からどうも気になっていたのは、スナフキンには時間がないなんてことがあるのか?ということだった。

忙しすぎて時間がないという意味には見えないし、この前後のシーンは何だったのか....
“いつもやさしく愛想よく”しようと努めるスナフキンというのもイメージではない。

スナフキンは、よほど仕方ない時以外はほかの人のために食事を作るなんてことはなく、食事をしながらのおしゃべりや、テーブルセットをしつらえるなどもまっぴらだ。

つまり、いつもやさしく愛想よくしなければならないような状況に時間を割くつもりはない、ということか。

そのスナフキンも、必用に迫られればほかの人のために時間をつかうことを厭わない。公園の24人の子どもたちのめんどうを見なければならなくなった時のように。
そして、ほんとうにやさしくしたい時にも、きっとそうするだろう。


ムーミン谷では、途方もなくゆっくりと時間が流れているように見える。
いつも忙しく何でも大急ぎで済ませなければならないのに、本当に大切なことに使う時間はない現代生活とは、時間の観念自体が違うように思う。

いつもやさしく愛想よくなんてやってられないということには大いに共感するし(^_^;、それを完璧にやってのけている人には内心あまり近づきたくない気もする。
なぜなら、それが「ほんとう」かどうかは、やはりわかってしまうのだ。

スナフキンは、ほんとうではない感情を演じたりはけっしてしないだろう。それなら、そんなことに使う時間を持たなくてもいっこうにかまわないと思える。

このセリフの前後はどんな話だったのか、ここだけを取り上げたのでまるで的外れな話になったかもしれないけれど、まあいい。

ムーミン谷は白夜の季節だ。時間はことのほか長く感じられることだろう。
  
posted by Sachiko at 22:42 | Comment(2) | ムーミン谷
この記事へのコメント
夏にストックホルムへ行ったとき
夕方の光がまだ昼すぎの感じだし
夜が更けてもぜんぜん明るい。

そして
人々は総じて不愛想。

夏にバリへ行ったとき
朝は6時過ぎにやっと明るくなり
日没も18時ころだったかと。

人々はだいたいにこやか。

どこへ行こうとも
自分が暮らしている土地の時間が
自身の体に流れていることを
再確認した次第。

クリスマスのころ
ドイツへ行ったときも
朝の8時を過ぎても真っ暗で
驚きましたが・・。

不愛想であろうが
にこやかであろうが
自分に正直な態度である
ということは肝要
ですね!
Posted by しゅてるん at 2021年06月14日 07:00
広いパーソナルスペースを必要とする、北欧の人々。
みんながそうなら、社会もそれに応じたものに
なるのでしょうね。

昔、結婚して浅草に住んだ人が、
“下町人情”になじめずストレスだったという
話を聞きました。
北国人には合わなかったようです^^;

ところ変われば気候風土が変わり、気質も変わる。
何であれ自分自身でいること、ですね。
Posted by Sachiko at 2021年06月14日 22:43
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