2021年03月08日

「春と修羅 序」

この序文には多くの解説も出ているらしいのだけど、詩の解説というものはどうも余計なことに思えて読んだことがない。



  わたくしといふ現象は

  假定された有機交流電燈の

  ひとつのい照明です

  (あらゆる透明な幽靈の複合體)

  風景やみんなといっしょに

  せはしくせはしく明滅しながら

  いかにもたしかにともりつづける

  因果交流電燈の

  ひとつのい照明です

  (ひかりはたもち その電燈は失はれ)



ある時これを久しぶりに読み返したとき、ああほんとうに、そのとおりですね....と、ただ頷くのみだった。



  それらも畢竟こゝろのひとつの風物です



ああほんとうに、そのとおりですね....
この不世出の詩人が日本にいてよかった。



  (すべてがわたくしの中のみんなであるやうに

   みんなのおのおののなかのすべてですから)



ああほんとうに......
  
  
posted by Sachiko at 21:58 | Comment(4) | 宮澤賢治
この記事へのコメント
ほんたうのことを
美しい言葉で
紡ぐことのできた人。

意識が
100年は先んじていた人。

Posted by しゅてるん at 2021年03月09日 10:31
ほんたうに
時代をはるかに超へた意識を持つてゐた人の
純粋な言葉は
このやうに魂に沁みるのでせうね。

あれ?なんだか仮名づかひが......
Posted by Sachiko at 2021年03月09日 22:43
ふふふ♪

旧仮名づかい
って
やわらかくて
やさしい
感じがして
大好き。
Posted by しゅてるん at 2021年03月11日 07:35
ドイツ語が新正書法になったとき、
旧仮名づかいから新仮名づかいに
変わったようなものかな、と思いましたが、
それほどの違いでもなかったような。
でも私はssよりßが好き。
Posted by Sachiko at 2021年03月11日 22:22
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