2021年02月24日

降霊術

マリア・グリーペ「森の少女ローエラ」より。

アディナおばさんから帰って来るようにと手紙が届いたが、ローエラは学年末まで町にいなくてはならないと返事を書いた。
パパが来るまで待っていなくてはならない。そのためだけに町に来ることになったのだと、ローエラは確信している。

ローエラがインフルエンザにかかって寝ていたある晩、奇妙なことが起こった。
モナがマッガンという少女を連れてきて、テーブルに大きな紙を広げ、そこにたくさんの円と、円の中にアルファベットを書いた。

モナは、「霊をうまくあやつるには三人くらい必要」と言って、ローエラを起こして仲間に入れた。
これは一種の霊媒ゲームで、コップの中に小声で質問をすると、コップが紙の上をすべって答えてくれるのだという。

モナとマッガンは、ボーイフレンドのことやライバルのことなどを質問し、答えを得た。
ローエラの番になり、コップに質問をささやいて円の上に伏せ、三人はコップに指先をかけた。

コップがすべり出し、いくつかの文字の上で止まる。
 A-P-R-I-L
ローエラにだけ、その意味がわかった。パパはいつ来ますかときいてみたのだ。

あまり長く待たなくてすむ。きょうは四月一日だから......

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この降霊術は、日本で言えば「こっくりさん」だ。
中学生の頃だったか、周りで話題になっていたことがあるが、最近はあまり聞かなくなったし、私はやったことがない。

シュタイナー系のある本の中に、このような話がある。
現代人は、調和的な形で霊的なものに結びつく能力が失われつつある一方で、センセーショナルな霊的なことには強い関心を持つ。

その一例として「こっくりさん」の話が出てくるのだが、この種のものは低級霊のはたらきによる怖い世界だということなので、興味本位で関わらないほうがよさそうだ。


モナは、人間にはひとりひとり守護霊がついているのだと言う。
モナの霊は17世紀の黒人の王様だ。マッガンの霊は、千年ほど前の日本の王子様で、その名前をスウェーデン語に訳すと、〈ため息をついている木〉という意味になるそうだ。

この話は少し興味を引いた。
平安時代の、貴族なのか皇族なのか、そんな名前の人がいただろうか?
たぶん創作だと思うけれど、〈ため息をついている木〉を意味する漢字は何だろう。なかなか素敵な名前だ。
  
posted by Sachiko at 21:47 | Comment(0) | マリア・グリーペの作品
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