2020年11月13日

孤独の中の美

「ANAM CARA -- A Book of CELTIC WISDOM」(John O'Donohue)より。

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ただ孤独の中においてのみ、人は自身の美しさに出会う。
現代文明は外面の美にこだわり、美しさは標準化されている。
だが本来の美は、魂の輝きである。
孤独はただ寂しさには留まらず、魂の内に輝く暖かさを呼び起こす。

孤独の中で人はしばしば、社会生活や公の世界にいるよりもはるかに、安らいだ家郷の中心に近づく。内なる世界は人を喜び迎え入れる。

魂の内には、空間も時間もなく肉体も触れることのできない永遠の場所がある。人が真に必要としているものは、他の場所にはない。

真の友情と神聖さは、人を度々孤独の炉端を訪れるようにと誘うが、この恩恵は、他の人々をも同じ祝福へと招き入れるのである。

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表面的な寂しさはまだ孤独には至らず、波立つ水面のように、波を鎮めるものを外側に求めるだろう。
真の孤独は静かな水底の世界で、そこにこそ暖炉があるのだという。

以前書いた清水真砂子氏のインタビューにあった、「ひとりでいることはいけないことだ」と思い込まされていた学生たちの話を思い出す。
この時代には、敢えて孤独の淵に飛び込むのは怖いだろうか。

ここで書かれている孤独は、単に独りでいることを超えた魂の深奥の世界だ。
光輝いて温かなその場所は、逆説のようだけれど、すべての存在の深奥とつながっている。

「アナム カラ」という絆を見出せるのはこの炉端であると確信できれば、孤独は怖ろしくはないだろうけれど。
この章からは不思議に、行ったことのないアイルランドの荒涼とした野の景色が浮かんでくるようだ。
   
posted by Sachiko at 22:20 | Comment(2) | ケルト
この記事へのコメント
孤立感を煽る
えすえぬえす
というもの。

けーたい

ぱそこん

なかった
時代を知っていて
よかった。

なくても
なんとかなることを
知っているのは
たいへん自由なこと。

しすてむ
という
ねっと

囚われずに
暮らしてゆきたい
ものです。

Posted by しゅてるん at 2020年11月14日 07:31
SNS時代になって、若者たちの承認欲求が強まったとか。
「イイネ」を得るための努力が涙ぐましい...

外側の簡便な「つながり」の手段がなかった頃のほうが、
心の中に人を住まわせるのが容易だった気がします。
Posted by Sachiko at 2020年11月14日 22:02
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