2020年02月15日

エルム

ゲルマン神話では、神々が木に生命を吹き込んで、トネリコから最初の男が、エルム(ニレ)から最初の女が生まれたと言われている。
人間が木から生まれたという神話は、ネイティヴアメリカンなど世界のさまざまな民族の中にある。

アイヌの神話では、チキサニはハルニレの女神だ。
美しいチキサニのもとに雷神カンナカムイが降りて、アイヌ民族の祖であるアイヌラックル(オキクルミ)が生まれた。
この伝承には幾つかのバリエーションがある。

日本にはアイヌ民族がいるということを、他の地方に住む人たちはどのくらい意識しているだろうか。
北海道でエルムといえば、ニレ科の中でも特にこのハルニレを指す。街路樹などにも多く使われ、巨木も多く、親しみのある木だ。

「ニレ」よりも「エルム」という呼び名が一般的で、日常の中でもエルム荘とかエルムタクシーとか、エルム○○という名のつくものはとても多い。

ドロシー・マクレーンがコンタクトした木のディーバは、他の土地に移植されたとしても、土着の木々はその土地に戻りたがっていると言っている。

何らかの理由で木々が失われた時、とりあえず成長の早い樹種を植えるということは長いあいだ行なわれていた。表土流出を防ぐためなど、それが有効な場合も多くある。

けれどやはり、植樹する場合は元々そこにあった樹種を植えるのが望ましいと、あのアナスタシアも言っている。
神話が生まれた時代からあった木は、その土地とひとつになって安らぎ、本来の役割を果たすことだろう。

神話のように、木は人間の根源とつながっていて、人は木がなければ生きられないというのはほんとうにその通りなのだ。
  
posted by Sachiko at 22:27 | Comment(0) | 樹木
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