ずっと前に「ヒュラスとニンフたち」というタイトルの絵を紹介したことがある。
この絵はルーシー・M・ボストンの「リビイが見た木の妖精」という美しい短編の中に出てくるもので、どんな絵なのかがわかると作品への思いも増すものだった。
多くの作品が、神話や文学に題材を取っている。
「シャロットの女」
アーサー王伝説に題材をとったテニスンの詩から

「オフィーリア」
ハムレットのオフィーリア。ラファエル前派の多くの画家が題材にしている。

「聖カエキリア」
音楽の守護聖人、聖カエキリア(チェチリア)。

「ジュリエット」
ロミオとジュリエットより、初々しいジュリエット。

「アポロンとダフネ」
ギリシャ神話より、アポロンに追われて月桂樹に姿を変えるダフネ。

「エコーとナルキッソス」
ギリシャ神話より。水に映った自分の姿に焦がれるナルキッソスと、彼に恋するエコー。

ウォーターハウスの作品は昔、北海道に来たことがあるのだが、札幌ではなく帯広美術館だった。たしかポスターの絵が「ヒュラスとニンフたち」だったと思う。
見に行こうかと思い、帯広駅から美術館への行き方を調べたはずなのだが、行かなかった。何かの都合で行けなかったのか、もう覚えていない。日帰りが無理そうだったからかも知れない。
観たいものはその時に観るべきだったなと、今更ながら思う。
やはり私は「リビイ....」の物語と重なるからか、「ヒュラスとニンフたち」が一番好きだ。

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