2019年11月19日

ある歌手の話

記憶の底から、長いあいだ思い出しもしなかったことが、不意に浮かんでくることがある。

今日は、ずっと昔何かのラジオ番組で聞いたこんな話が浮かんできた。

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あるオペラ劇場で、その日歌うはずだった有名歌手が急病のため出演しないことになり、急遽若い歌手が代役に立った。

若い歌手の歌はかなり良かったのだが、有名歌手を目当てに来ていた観客たちはまだ機嫌をそこねていて、歌が終わっても誰も拍手しようとせず、劇場は静まり返ったままだった。

そのとき、天井席のほうから幼い子供の声が響いた。

「パパ!ぼくはパパがすばらしかったと思うよ!!」

すると、客席から少しずつ拍手が起こりはじめ、やがて大きくなって、満場の拍手喝采になった。

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なぜこの話を思い出したのかわからないけれど、若い歌手も子どもも観客も、みんなが救われた劇場の空気がリアルに感じられる気がするのだ。
  
posted by Sachiko at 22:38 | Comment(2) | 未分類
この記事へのコメント
人気がなくても
評価が低くても
みんながいいと言わなくても

自分がいいと思ったら
それでよし!

橋の上族は
そういう人たちだ。

Posted by しゅてるん at 2019年11月20日 08:00
流行やベストセラーや支持率などの数値の高さは、
質を伴う場合もあれば、まったくそうではない場合もある....

質は物質領域のものではないのだから、本来数値化できない。
数値化できないものは客観的でないから正しい認識と言えない、という
現代の奇妙な理屈。
そこからそっと離れると....橋の上(笑)
Posted by Sachiko at 2019年11月20日 17:06
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