
植えっぱなしで手間がかからず、雪が降る前にバッサリ剪定しても、春になれば新梢が伸びすぎるくらい伸びる。
肥料もやらず、もちろん農薬も使っていないのに、毎年たくさんの実がなる。
ベリー類は元々が野山に自生していたものなのだから強健だ。その風味からは、野生の強い生命力を感じる。
ムーミン谷のあるフィンランドでは、森の中に(公園だろうが私有地だろうが)自生しているベリーは誰でも自由に採っていいことになっているそうだ。
ベリーは日持ちしないので、収穫したらすぐに冷凍し、必要なときに解凍してジャムを作る。こうして次にベリーが実るまで(最初は6月のハスカップ)、冬中食べる分のジャムは確保できる。
ブラックベリーのジャムはあまり市販されていないが、ブルーベリーよりずっとおいしいと思う。
人間のからだは、こういう野生の恵みを少しだけ受けとって生きていけるようにできてはいないのだろうか。
文明の初期にはそうだっただろうし、シベリアの賢女アナスタシアはそのように生きているはずだ。
野生種のベリーには、どんなグルメ料理も敵わないような命の味がある。それはからだだけでなく、意識も目覚めさせる力がある気がする。
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