2019年08月17日

キムンカムイ

数日前まで市内のクマ騒動が全国ニュースで流れていて、こういうのを見ると、市内全域にクマが出没しているようなイメージを持たれるかも...と思っていた。

山林と隣接しているエリアだけなのだが、それがけっこう多い。クマだけでなく、時々シカやキツネも出てくる。
この規模の都市でこれだけ野生動物が近くにいる例は少ない。

一週間ほどの騒動の後、クマはハンターによって射殺された。
家庭菜園の作物や果樹を食べ、民家のすぐそばを歩き、人が出くわしたら襲われるかもしれない。近くには小学校もあり、もうすぐ夏休みが終わる.....

昔の人は、動物が住む山と里山のあいだに実のなる木などを植えて緩衝地帯を作り、野生動物をそこで止めて人間エリアに入ってこないように工夫していたらしい。
今は、動物エリアのすぐそばまで宅地が迫っている。

ニュースの中で繰り返された、「害獣」「駆除」などの言葉がどうも気になっていた。
野生動物は元々、自然界の絶妙なバランスの環に組込まれている。人間もこの環の一部だったことを忘れてしまった今、バランスを壊すのは常に人間だ。

自然界のあらゆる存在の中に霊格(カムイ)を見ていたアイヌ民族にとっては、熊は、キムンカムイ(山の神)だ。
だが人を襲うと悪い神(ウェンカムイ)になってしまう。
「もののけ姫」の、たたり神になってしまった動物を思い出す。

撃たれたクマはどうなったのか。できるならイヨマンテ(熊送りの儀式)で送ってほしいと思ったが、そうはならないだろう。
  
posted by Sachiko at 21:27 | Comment(2) | 北海道
この記事へのコメント
落ち葉の始末が
大変だから
(=面倒だから)
樹形など気にせず
剪定する

虎刈りにされた木を見ても
なんとも思わない
(というか
 安心する)

雑草取りが
大変だから
(=面倒だから)
有毒な除草剤をまく

茶色く枯れた草を見ても
なんとも思わない

(というか
 安心する)

このような心性の延長線上に

熊は危険だから
殺してもかまわない

熊が殺されても
なんとも思わない

(というか
 安心する)

この惑星で
いちばん危険なのは
にんげん
なのにね・・
Posted by しゅてるん at 2019年08月18日 06:56
まさに、地球上に危険な生きものがいるのなら、
その筆頭は文明化された(と思い込んでいる)人間でしょうね。

木や草や動物と切り離されてしまったことから来る無意識の不安が、
それを正当化することで自分をなだめようとしているような....
Posted by Sachiko at 2019年08月18日 22:24
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