グラジオラスを小さくしたような花だと思っていたけれど名まえはわからなかった。
そして数年前、隣の畑の片隅にある木の陰で、この花がひっそり咲いているのを見つけた。見たのは子供の時以来で、今年の夏も咲いている。

今は検索という手段がある。とりあえず“小さいグラジオラスのような花”で検索してみたら画像が出てきて、クロコスミアという名前だとわかった。
花にも流行があり、昔はどこの庭にもあったグラジオラスやダリアなどは、最近ではまったく見かけない。
調べてみると、どちらも球根を売っているところも少ないようだ。
グラジオラスもダリアもクロコスミアも、夏休みの頃に咲いていた記憶がある。
大型の夏の花といえば、子どもたちがコケコッコー花と呼んでいたホリホックは、今も道端に咲いているのを見かける。
こぼれ種でよく殖える花で、なぜか昔から電柱のそばに咲いていることが多い。
季節ごとの花は古い思い出をまとっている。環境の中に花があってよかった。
今度クロコスミアの球根を見つけたら買ってみよう。