2020年01月23日

言葉の源泉

ウルスラ・ブルクハルト「Das Märchen und die Zwölf Sinne des Menschen(メルヒェンと人間の12感覚)」より。

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天使からのメッセージを小さくしたものがメルヒェンである。それは天使が与えるもののように大きくないが、その反映である。
それは天使の言葉で語られ、イメージやシンボルの像によって夢のように自らを表現する。

すべての宗教の創始者や人類の偉大な教師はみな、このイメージ言語で語った。その言葉は幼い子どもでも賢い老人でも、誰もが理解することができた。
そのことは古い伝承が語るように、人々の共通の言語を思い起こさせる。

聖書によればこの言語は、人間が傲慢になり、天に届く塔を建てることで神の影響圏に侵入したいと思った時代に使われていた。
その共通言語の崩壊は、分離、誤解、戦いの始まりとなった。

天使の翼が川の架け橋になるように、象徴言語もまた、わかり合うことを望む異なる言語を繋ぐ。

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神話やメルヒェンは、象徴言語で語られている。
多くの民族の神話は似通っており、よく似たおとぎ話が世界中に存在する。それは共通の源から汲まれた言葉だったのだ。

この共通言語は、言葉が単なるコミュニケーションツールと考えられるようになった現代に共通言語と言われているもの(例えば英語)とは意味が違う。
魂のはるかな深奥にある共通の泉にたどり着くなら、そこは分離のない人類のふるさとだとわかるだろう。

古い時代、コミュニティには共同の泉や井戸があった。
そのように、メルヒェンは人類共同の泉の周りで語られた壮大な井戸端会議だと考えると楽しい。
  
posted by Sachiko at 22:08 | Comment(0) | ウルスラ・ブルクハルト