2019年04月23日

ノームの友

ウルスラ・ブルクハルト「Karlik−Encounters with Elemental Beings」から。

ウルスラとカルリクは互いに属しあっているので、互いの友人知人にお互いを紹介することがある。カルリクは時間や空間の制約を受けないので、彼女とともにいながら、自分の仕事を続けることができる。

カルリクは特に子どもたちが好きだ。彼女が「ノームのカルリク」のお話をするとき、彼はいつも楽しんで子どもたちをファンタジーの世界へ連れていく。

彼は大人たちとはそううまくいくわけではないが、愛することのできる人々や、情熱をもって何かに打ち込むことのできる人々を愛している。

またカルリクは、真の苦難の中にいる人々には大きな愛情を向けている。彼が助けたいのは本当に苦しんでいる人々であって、小さな痛みを大騒ぎしたり、自分を哀れむことに溺れて、それを取り除こうとせずにいつまでもかまけているような人々とは区別している。

本当に必要な人々から助けを求められるとき、彼は嬉しく思う。それは彼の仕事のひとつなのだ。


メルヒェンでは、よい心持ちの人々が困った時に小人たちの助けを受け、そうでない人々はからかわれたりひどい目にあう話がよくある。
メルヒェンの中の単純明快な道徳性は、人々が他の領域の存在たちを知覚することができた古い時代の叡智に基づく。

いくらか不思議に思えるのだけれど、自然界にはまだ「愛」はないとシュタイナーは言っている。自然霊たちの方向性は、人間に依拠しているのだ。でもいつか未来において、人間が自然界に愛をもたらす、と。

これに似た話が、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」の中にあった。ファンタージエンには愛はない、でもいつかずっと先に、人間たちがファンタージエンに愛を持ってきてくれるときがくる、という予言の話だ。

人間のはたらきの意味は、この世の活動の中だけにあるのではない。行為だけでなく心情の在りようも、宇宙的な意味を持っているということをすべての人間が意識するようになれば、文明の姿は一変するだろう。
自然界の同胞たちは、きっとそれを待ちこがれている。
  
posted by Sachiko at 21:36 | Comment(2) | ウルスラ・ブルクハルト