ミヒャエル・エンデの「モモ」で、モモが星空の下で静けさに耳を傾けていたときに、はるか彼方からかすかに星の音楽が響いてくる。もっとも美しい音はきっと、静けさととても親しいのだ...
私には音楽の才能はひとかけらもないけれど、ある時どこかで聞いたこんな話を思い出した。
その人が好む音楽とその人生とはリンクしている、というものだ。
ロックが好きな人はロックのような人生を送り、演歌が好きな人は演歌のような人生を送る...と。
私は…特に音楽好きではない。しいていえばクラシック、特に古楽だ。中世からルネサンス、初期バロックあたりまで。
でも最初に好きになったのはドイツリートだった。10代なかばの頃、憧れのドイツを思いながら。
後に、お花を持ってウィーン中央墓地へシューベルトのお墓参りに行ったこともある(~_~;
それらの音楽も、今はほとんど聴かなくなった。そういえば昔はそれなりにコンサートなどにも行ったのに。
今は、人の作った音楽より自然音のほうがずっと好ましく感じる。
日常の中に雑音や騒音が多すぎて、耳が疲れているのだと思う。
風の音、雨の音、鳥の声、虫の声、小川のせせらぎ....
そして、雪の音....雪は音がしないって?
雪が降ると、雪が音を消すので静寂がいっそう深く濃くなる。
その、雪だけが作り出せる、しんとした静寂を聴くのが好きだ。
こういうのはいったいどんな人生なんだろうか。
2018年09月25日
静寂の音楽
posted by Sachiko at 21:57
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