誰もが知っているWの形をしたカシオペア座が高く昇ってくる季節だ。
カシオペアはエチオピア王妃の名で、ケフェウス王とのあいだに美しいアンドロメダ王女がいる。
ギリシャ神話では、カシオペアが娘のアンドロメダを、ネーレイド(海のニンフたち)よりも美しいと自慢したことから海神ポセイドンの怒りに触れ、アンドロメダは海の怪物への生贄として岩に縛りつけられる。
そこへメデューサを退治した英雄ペルセウスが通りかかり、怪物にメデューサの首を見せて石に変え、王女を救出する。
カシオペアは罰として椅子にくくりつけられたまま、休息が許されず、北極星の周りを回り続けているのだという。あのW型は、椅子に座った形なのだ。
このように、ギリシャ神話や旧約聖書にも出てくるほど、エチオピアの歴史は古い。
行ったことがないのでTVで見るかぎりだけれど、エチオピア人は男女とも顔立ちの美しい人が多い。歴史が古いので、アラブ系やヨーロッパ系などいろいろな血が混じっているのだろう。
アンドロメダ銀河は、唯一肉眼でも見ることのできる銀河だ(空の状態と視力がよければ)。
直径は銀河系の2倍以上あり、距離は約240万光年離れている。
これほど離れているものが肉眼で見えるのだから、いったいどれほど大きいのか。向こうの人も、こちらを見ているかな....
空気が澄んでいれば薄ぼんやりした星のように見えるのが全体だと思っていたら、あれは中心の一番明るい部分が見えているだけで、もし全体が見えたならかなりの大きさらしい(幅が満月5,6個分とか)。
クリスチャン・ラッセンの絵のように、大きなアンドロメダ銀河が浮かんでいるのが普通に見えたら、世界観が変わるかもしれない。
