2018年07月12日

フィンドホーンの時間

フィンドホーン滞在中に、2、3人一組でキッチンの手伝いをすることがあった。いっしょに行くことになった仲間が、「少し早めに行ったほうがいいよね」と言うので、私たちは10分前に行ったところが、「10分早い」と言われて帰された。
5分ほど経って、「そろそろいいよね...」と行くと、また「あと5分ある」と。

そして仕事はきっちり定刻に、アチューンメント(みんなで手を繋ぎ、エネルギーを同調させる)して始まった。フィンドホーンではとても時間に正確だ。

一般に日本人は時間に正確だと言われる。が、早く行った私たちは、あの10分のあいだ何をしていたかというと...時間をつぶしていただけだった。
たぶん、早めに行って帰された日本人は、私たちだけではなかっただろう。(余談:ラテン系の人たちの場合は何が起きるのか興味がある)

「早めに行かなくてはいけない」という思いは、どこから出てきたのか.....

ほかにも、毎日の仕事の途中で、朝10時半から30分間のティータイムがあり、ぴったり10時半に、「ティータイム!」とスタッフが知らせに来る。この時も、庭仕事をしていた私たちは、もう少し区切りのいいところまで…などと思って手を休めず、二度呼ばれたりした。
このように、仕事を終える時も同様だった。どうも、ぴったり定刻に始めて定刻に終わるということに抵抗があるのに気がついた。

日本社会では、定刻に始めて定刻に帰る人は(職場の方針がそうでないかぎり)あまりいないだろうし、そうした場合、いい評価は受けないだろう。残業をする一番多い理由が、みんなが帰らないから、だと聞いたことがある。

ともかくこの日本的感覚はフィンドホーンでは通用せず、定刻より早めに行って遅く帰ろうとしても、それでいい人に見えるわけでは全くなかった。

フィンドホーンの時間は、メリハリがあって効率がいい。別に効率主義ではないのに。
思えばなんだか奇妙な話だけれど、当たり前と思っていたことがそうではないことに気づくのは、目が覚めるような感じだった。
 
posted by Sachiko at 21:37 | Comment(2) | フィンドホーン