2018年06月08日

コティングリー妖精事件

小さい頃、何かの本に載っていた記事で、最初にこの話を知った。
外国の少女のまわりで妖精たちがダンスをしている写真は、たまらなく不思議で魅力的に見えた。
私はこういう話が大好きだったのだ。

二人の少女が撮った写真は、当時、ホームズの作者コナン・ドイルによって本物と鑑定されて公表され、大論争になったという。ちなみに妖精画家のリチャード・ドイルはコナン・ドイルの伯父であり、コナンの父チャールズも妖精画を描いていた。

写真の真偽についての、大人たちによる容赦ない大論争は、少女たちにとっては大変なストレスだったことだろう。晩年になって彼女たちは、妖精は絵を切り抜いたものだったと白状したが、写真の最後の1枚だけは本物だと主張していたらしい。
そのことが、神秘をなお未来にまで届けてくれているのだ。

第一次世界大戦により、ヨーロッパの黄金時代は終わりを告げた。
100年前の妖精事件は、大人たちもまだどこかで妖精を信じていた古き良き時代の残照のようにも見える。

この物語は映画にもなっている。少女たちが遊ぶ森の風景が美しい。
「フェアリーテイル」(1997年イギリス映画)
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posted by Sachiko at 22:02 | Comment(4) | 妖精