2020年02月17日

エルム・2

ヨーロッパニレは、ニレ特有の病気のせいで絶滅の危機に瀕しているそうだ。
シュタイナーは、植物は基本的に病気になることがないと言っている。もし病気になるとすれば、外的な環境の反映である、と。
ヨーロッパニレが枯れてしまう病気も、ニレの木食い虫と、それが仲介する菌類によるものだ。

伝説では、エルムは黄泉の国や、妖精界とのあいだの通路に生えていると言われる。

エルムは水星と深いつながりがある。
水星の神、ヘルメス(メルクリウス)は、天と地、あるいは冥界とのあいだを軽やかに動き回る伝令であり、みずみずしく若い神だ。
樹木の生長や形姿は、こうして惑星の影響を受ける。

「トゥリーエンジェルオラクル」(フレッド・ハーゲネーダー)より、エルムの天使のメッセージの抜粋。

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エルムの天使は、コミュニケーションと交感の分野で輝く存在です。それは誠実な真のコミュニケーションをします。

コンピューターで育った世代で交わされる意味のないメール交換や仲間内のそっけないやり取りではなく、さまざまな障壁を乗り越える真のコミュニケーションといえます。

真の出会いとは、誰も偏見をもたず、お互いを尊重しあえるときにのみ可能です。

テクノロジーの発達は、例えば電話などの機器が、人間に元から与えられていたテレパシーというようなものの粗末な代用品でしかないことを、ますます見えなくさせてしまっています。
せめて、お互いの目をしっかりと見つめ合うことができたら....

エルムは、わたしたちと外の世界を結びつけます。「いかなる存在に対しても、自分の一面と思って向き合いなさい」、これは誠実な真のコミュニケーションの種をまくことです

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このメッセージも、伝令である水星の神を思わせる。
さらに、電気通信の発達と普及の時期が、エルム病によってほとんどのエルムの木が失われた時期と重なっているのは、偶然と考えられている、と書かれているのだが.....

この話は、アイルランドで田舎まで電気が普及した後、妖精の目撃談が急速に消えていったという話を思い出させる。

テクノロジーは伝令の神の仕事を邪魔しているのか、人間は星の言葉も木の言葉も、人間同士の言葉さえ聞こえなくなってしまっている。
エルムの木自体が、星と木と人間のあいだをつなぐ伝令の働きをしていたのではないだろうか....
  
posted by Sachiko at 22:11 | Comment(2) | 樹木
2020年02月15日

エルム

ゲルマン神話では、神々が木に生命を吹き込んで、トネリコから最初の男が、エルム(ニレ)から最初の女が生まれたと言われている。
人間が木から生まれたという神話は、ネイティヴアメリカンなど世界のさまざまな民族の中にある。

アイヌの神話では、チキサニはハルニレの女神だ。
美しいチキサニのもとに雷神カンナカムイが降りて、アイヌ民族の祖であるアイヌラックル(オキクルミ)が生まれた。
この伝承には幾つかのバリエーションがある。

日本にはアイヌ民族がいるということを、他の地方に住む人たちはどのくらい意識しているだろうか。
北海道でエルムといえば、ニレ科の中でも特にこのハルニレを指す。街路樹などにも多く使われ、巨木も多く、親しみのある木だ。

「ニレ」よりも「エルム」という呼び名が一般的で、日常の中でもエルム荘とかエルムタクシーとか、エルム○○という名のつくものはとても多い。

ドロシー・マクレーンがコンタクトした木のディーバは、他の土地に移植されたとしても、土着の木々はその土地に戻りたがっていると言っている。

何らかの理由で木々が失われた時、とりあえず成長の早い樹種を植えるということは長いあいだ行なわれていた。表土流出を防ぐためなど、それが有効な場合も多くある。

けれどやはり、植樹する場合は元々そこにあった樹種を植えるのが望ましいと、あのアナスタシアも言っている。
神話が生まれた時代からあった木は、その土地とひとつになって安らぎ、本来の役割を果たすことだろう。

神話のように、木は人間の根源とつながっていて、人は木がなければ生きられないというのはほんとうにその通りなのだ。
  
posted by Sachiko at 22:27 | Comment(0) | 樹木
2020年02月13日

氷姫の謎

「ムーミン谷の冬」より

ムーミンが外へ出ていくと、見たことのない真っ白な馬がベランダのそばに立っていた。「こんばんは」と近づいてみると、その馬は雪で作られたものだとわかった。

冬は、ムーミンには見慣れないものばかりだ。
トゥティッキは、馬は自分が作ったものだと言う。

「わたしたち、今夜あのうまに川の水をかけてやるのよ。そうすると、うまは夜のあいだにこおって、全身氷になってしまうの。
そうすると、氷姫さまがやってきて、あれにのってはしっていって、それっきりもどってこないのよ。」

また奇妙なものが現われた。雪の馬に乗って走る氷姫....
この白い馬のように、雪像は水をかけて凍らせなければしっかりとした像にならない。

その日の夕方、トゥティッキは氷姫がやってくるのをかぎつけた。氷姫は、こわいけれど、とてもきれいな人だという。

「だけど、もしその人の顔を見つめたら、あんたはこおりついてしまいますよ。・・だから、今夜は外へ出たらだめよ。」

氷姫とは何者なのだろう。見る者を凍らせてしまうといっても、モランとは性質が違う。
おそろしいが、美しい。厳しい冬そのもののように。

それから何日かあとに、トゥティッキはムーミンに言う。

「あんたのお日さまは、あしたかえってくるはずよ。」

戻ってくる太陽を迎えるかがり火を焚く前に、氷姫が来て、去っていく。
氷姫は、極夜が明ける前に最後にやってくる北極寒気団の化身のようにも思える。氷姫が現われるのはこのとき一度きりだ。

ムーミン谷の極夜は何日くらい続くのだろう。極夜は一日中真っ暗なわけではなく、太陽は見えないけれど昼間は薄明るく、日の出前なのか日没後なのかわからないあいまいな明るさなのだそうだ。

「ものごとってのは、みんな、とてもあいまいなものよ。まさにそのことが、わたしを安心させるんだけれどもね。」
そう言うトゥティッキは、きっとこの地の冬を知りつくしているのだ。


先日の厳寒から一転して、今日の最高気温は8.5度、3月下旬並みの暖かさだった。この冬はこうして何度も眠りを中断されるように真冬日が中断される。
北極寒気団でもシベリア寒気団でも、冬にはもう少し落ち着いて居座ってほしいのだけれど.....
  
posted by Sachiko at 22:01 | Comment(0) | ムーミン谷
2020年02月11日

水星と金星

日没後30分頃、西南西の低い空に水星が見えた。

suikin.gif

10日が太陽から最も離れる東方最大離角だったのだが、昨日は曇っていて見えなかった。
あと2、3日は、晴れていれば(水星としては)見やすい高さまで上っている。
日没後の薄明の中なので、目を凝らさなければ見つけにくいかもしれない。

前回見たのは1年以上前、冬の明け方だった。
以前も書いたけれど、肉眼で見える太陽系惑星の中で、水星は最も見るのが難しい惑星だ。

コペルニクスが死ぬ間際に、ついに生涯水星を見ることができなかったことを嘆いたという話が、長いあいだ天文ファンの間でもまことしやかに伝わっていたが、それが本当かどうか確証はないらしい。

樹木との関連では、水星はエルム(ニレ)と深い繋がりがある。
この話はまた別の機会にするとして、明るい金星のほうはかなり高いところまで上っていて、この後4月頃までさらに見やすくなる。

16日に水星が逆行を始めるまで、今はすべての惑星が順行していて、これはとても珍しいことだそうだ。
  
posted by Sachiko at 22:46 | Comment(0) | 宇宙